« 2004 Beaujolais Nouveau | Main | Lagrein »

12/17/2004

Courtois家のワイン

クルトワのワインを初めて飲んだのは,4年ほど前,大井町の小西屋商店のカウンターだったと記憶している。このお店は南仏ワインに傾倒したラインナップであるが,自然派ワインやビオという言葉が話題になる前からル・テロワールなどの商品を積極的に試しており,こういったワインに触れる機会を与えてくれた。飲んだヴィンテージは,確か赤が1997のRacines(木の根のラベル),白は1998のPlume d'Ange(羽のラベル)とQuartz(水晶のラベル)の3種だったかと思う。全てLes Cailloux du Paradisというドメーヌ名が添えられた父親のClaude Courtois名義のワインであった。地域的にはロワールのTouraineのAOCに含まれるそうだが,全てVdPかVdTとしてリリースしている。
赤は少しくせがある程度にしか記憶に残っていないが,白の方は少し酸化したようなニュアンスの重ための作りのワインでそれまであまり飲んだことがない変わったタイプだと思った。その後,3年ほどブランクがあったが,自然派ワインを扱うショップが増えて,クルトワ家のワインをまた見かけるようになり,以前見なかったアイテムや息子のJulien Courtois名義(ドメーヌ名:Le Clos de la Bruyere)のワインも入手できるようになった。私自身,正直いって全面的に好きだというワインではないが,以来目に付いたものは時々購入し,飲んでいる。
この作り手の特徴として感じることを以下にコメントしたが,SO2不使用のためか,かなりくせがあり,決して万人受けするワインではない。Claude名義 とJulien 名義とで大きな味わいに差は感じられないが,Julienの方が実験的で個々のキュヴェのスタイルがまだ完全に定まっていないという気がする。
1) 白は独特の風味(若干の酸化風味,ナッツ,一種のワックス,熟したリンゴなど)があり,イタリア・フリウリのラディコンあたりのワインとタイプが似ているが,クルトワの方がミネラル感や重さ,下記3)の揮発酸などがあって,ラディコンよりも気難しさ,とっつきにくい印象を受ける。また,白のキュヴェの幾つかは遅摘みによるアルコール感の高さが顕著で,かなり重厚なワインといえる。
2) 赤の方が白よりもくせが少なく普通?のワインにより近い。
3) 赤,白ともに程度の差はあるが,若干酢酸ぽい揮発酸のニュアンスがある。
4) 白は抜栓後半日ほどできつね色が入ってきて,1日後にはかなり色が深くなるものが多いが,味わいには影響がないものがほとんど。
以下に,飲んだことのないものを含めて日本で見かけたことのあるクルトワのワインを列挙してみた。他にロワールでは非常に珍しいシラーもつくっているようである。なお,クルトワ家のワインに関しては,La Mer du VinのHPが大変参考になった(ただし,現在このクルトワ家を含めてドメーヌ訪問記事の古いものがみることができない状態になっている)。また,あまり情報量は多くないが,クルトワ自身のHPもある。

Claude Courtois名義のワイン
1) 1997 Racines, VdT / Claude Courtois / 赤(CF, CS, Gamay, Cot) (2000/7月飲)
2) 1998 Plume d’Ange, VdT / Claude Courtois / 白(SB) (2000/7月飲)
3) 1998 Quartz, VdP du Loir et Cher / Claude Courtois / 白(SB) (2000/7/20-21飲)
上記ソーヴィニヨン・ブランのキュヴェはムニュ・ピノよりもややくせが少なめ。
4) 1999 Or'Norm, VdT Francais / Claude Courtois / 白 (ムニュ・ピノ)(2004/5/14-16飲)
このキュヴェと下記Evidenceが気難しさが少なく,バランスよく好みのつくり。
5) 1999 Romorantin, VdT Francais / Claude Courtois / 白(ロモランタン)(2004/9/3-7飲)
少し微発泡あり。ロモランタンとしての個性はよくわからず,ムニュ・ピノのキュヴェと同タイプのワイン。
6) 1999 Evidence, VdT Francais / Claude Courtois / 白(ムニュ・ピノ)(2004/12/12-15飲)
上記Or'Norm参照。
7) 1997 Alkimya, VdP du Loir et Cher / Claude Courtois / 白(ムニュ・ピノ) (未飲)
細長い500mlボトル。価格が他よりも高い遅摘みのキュヴェ。1997のみ?
8) - Nacarat, VdT / Claude Courtois / 赤(Gamay) (未飲)
9) NV Ratafia / Claude Courtois / ? (未飲)
彼らの作るラタフィア,果たしてどんな味なのか?興味深い。

Julien Courtois名義のワイン(おそらく1999が初ヴィンテージ?)
1) 1999 Franc de Pied Rouge, VdT Francais / Julien Courtois / 赤 (CF, Gamay) (2003/3/29-4/1飲)
赤ではこれが一番くっきりした味わいで印象に残った。ガメイのニュアンスは特に感じず。
2) 1999 Esquiss, VdT Francais / Julien Courtois / 白 (ムニュ・ピノ) (2003/7/19-23飲)
かなり熟成感,重量感があり個性的。
3) 1999 100%, VdT Francais / Julien Courtois / 赤(Gamay) (2003/7/23-25飲)
少し微発泡あり。かなり濃厚なガメイ。やや酸の切れがよくなく,今ひとつに感じた。
4) 2000 Originel (Blanc), VdT Francais / Julien Courtois / 白 (ムニュ・ピノ) (2003/9/1-4飲)
Esquissの熟成感,重量感をスケールダウンした印象。
5) 2001 Colere de Zeus, VdT Francais / Julien Courtois / 白 (ムニュ・ピノ) (2004/2/20-22飲)
作柄のよくなかった2001に本来別々のムニュ・ピノーのキュヴェとしてリリースするのを止めて,これのみをリリースしたもの。このワインは色の褐変が早く,味わいも2日目にはかなり酢酸風味が強くなり,この年の作柄の悪さとこの種のワイン作りの難しさを実感。
6) 2000 Franc de Pied Blanc, VdT Francais / Julien Courtois / 白 (ムニュ・ピノ) (2004/10/4-6飲)
500mlボトル。かなり重厚な味わいだが,硬く,少し気難しさがある印象。
7) 1999 Ancestral, VdT Francais / Julien Courtois / 赤 (CS, Gamay) (2004/12/5-6飲)
ピノノアールのようなそれほど濃くない色。丸みがありやさしい味わい。
8) 2000 Alba, VdT Francais / Julien Courtois / 白 (SB) (未飲)
500mlボトル。価格が他よりも高い遅摘みのキュヴェ。

|

« 2004 Beaujolais Nouveau | Main | Lagrein »

Comments

Post a comment



(Not displayed with comment.)




TrackBack


Listed below are links to weblogs that reference Courtois家のワイン:

« 2004 Beaujolais Nouveau | Main | Lagrein »